PART3
かつてはオーディオシステムの中で中心的役割
を果たしていたアナログプレーヤー。国産機の中
にも数多くの名機・銘機はたまた迷機がありました。
デジタル時代の今では,忘れ去られたかのような
アナログプレーヤー。今,その時代を振り返って
みましょう。アナログの名機たちも取り上げる機種
数がさらに多くなってきたので3ページ目に入りま
す。
MICRO DD-100
1976年にマイクロが発売したDDプレーヤーシステム。
大型重量級のターンテーブルと頑丈なキャビネット,別
筐体の電源部など,正攻法で追求された作りが実にマ
イクロらしい1台でした。
OTTO TP-L1
1978年にオットー(三洋電機)が発売したプレーヤー
システム。一見目立たないオーソドックスなプレーヤー
ですが,DD方式の理想を追求した独自の駆動方式を
搭載した意欲作でした。
Victor QL-7R
1976年にビクターが発売したプレーヤーシステム。
単体発売もされていたクォーツロックのターンテーブ
ルTT-71を搭載するなど,美しいキャビネットをもつ
実力派のプレーヤーでした。
SONY PS-8750
1975年にソニーが発売したプレーヤーシステム。
当時のソニーのプレーヤーシステム中の最高級機
で,複合素材のキャビネット,クリスタルロックによる
回転制御など,ソニーらしい理詰めの設計の1台で
した。
Aurex SR-510E
1974年にオーレックス(東芝)が発売したプレーヤー
システム。ウッドキャビネットの落ち着いた外観の中に
光電形サーボ,コンデンサー形カートリッジなど個性的
な技術を投入した1台でした。
TRIO KP-7300
1975年にトリオ(現ケンウッド)が発売したプレーヤー
システム。重量級のターンテーブルをはじめ,手ごろな
価格ながらしっかりと物量を投入した正攻法の設計が
光る1台でした。その後のケンウッドのプレーヤーシス
テムでの活躍につながったモデルだったと思います。
PIONEER PL-1800
1975年にパイオニアが発売したプレーヤーシステム。
当時,パイオニブランドの中での最上級機で,モーター
アーム等,黒色の精悍なキャビネットの中にしっかりと
技術を投入した先進的な内容をもつ1台でした。
Lo-D HT-8401977年にローディー(日立)が発売したプレーヤーシス
テム。単売もされていたローディー自慢のユニットを組み
合わせたともいえる内容を持った実力機でした。
Technics SP-101970年にテクニクスが発売したターンテーブル。言わず
と知れたDD(ダイレクトドライブ)方式を世界で初めて実
用機として採用した画期的なターンテーブルで,名機とし
て世界に名をとどろかせた1台でした。
ONKYO CP-900F1977年にオンキョーが発売したフルオートプレーヤー。
アナログプレーヤーではあまりメジャーといえないオン
キョーですが,オーソドックスながらしっかりした作りの
使いやすいプレーヤーとしてすぐれた1台でした。
MELCO 3533現在バッファローで知られているメルコがもともとオーディ
オメーカーであったことは知る人ぞ知る事実ですが,この
3533はあのマイクロ精機の製品を思わせるマニアライク
な1台でした。今考えても,メルコがこのようなものを作っ
ていたことはちょっと驚きです。
Aurex SR-370D1975年にオーレックス(東芝)が発売したプレーヤーシス
テム。それほど大型でもない中級機ですが,A・Dソリッドと
いう重量級の樹脂製キャビネットにより,優れた性能を実
現していた隠れた実力機でした。
Technics SL-1015
1979年にテクニクスが発売したプレー ヤーシステム。
高性能な単体ユニットを組み合わせたともいえるプレー
ヤーシステムで,DDのテクニクスならではの完成度の
高さを感じさせる1台でした。
YAMAHA YP-1000
1975年にヤマハが発売したプレーヤーシステム。モー
ター部,アーム部など,他社製の高性能なパーツを組み
合わせ,高性能をヤマハらしい優美なデザインにまとめ
上げた1台でした。
TEAC TN-400
1973年にティアックが発売したターンテーブルユニット。
ダイレクトドライブ時代になってターンテーブルの分野で
やや遅れをとったティアックが,再びターンテーブルの分
野をリードすべく発売した意欲作でした。
DENON DP-5000
1971年にデンオン(現デノン)が発売したターンテーブ
ルユニット。既に放送局用にはダイレクトドライブ方式の
ターンテーブルを開発していたデンオンのDD方式ターン
テーブルの民生用の第1号機でした。
TRIO KP-7700
1977年にトリオ(現ケンウッド)が発売したプレーヤー
システム。重量級ターンテーブルにより安定した回転を
目指した「大慣性質量ターンテーブルを搭載した実力機
KP-7300の設計思想を受け継ぎ,さらにクォーツロック
の搭載などで精度を高めた実力派の中級機でした。
MICRO 1500
1983年にマイクロが発売したプ レーヤーシステム。
8000シリーズ等の超弩級機の技術を受け継いだ
モデルで,より手ごろな価格でマイクロらしい1台が
手に入るモデルでした。
Lo-D HT-860
1979年にローディー(日立)が発売し たフルオート
プレーヤーシステム。同社のフルオートプレーヤーの
中では最上級機にあたる1台で,ユニトルクモーター
をはじめ同社の優れた基本技術が投入された使い易
く,優れた性能を持つプレーヤーでした。
SANSUI XR-Q9
1979年にサンスイが発売し たフルオートプレーヤー
システム。当時の同社のフルオートプレーヤーの中で
は最上級機にあたる1台で,回転系,キャビネット,アー
ムなど各部に技術をしっかり投入した力作でした。
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