CDプレーヤーのコーナー
PART7
CDプレーヤーは比較的新しいコンポーネントです。
といっても1982年に初めて商品化され,すでに
その歴史も40年近くになります。CDプレーヤーが
登場したときのあの大騒動もずいぶん昔のことに
なってしまいました。技術の進歩の早い分野ですが
印象に残る名機・銘機も数多くあるように思います。
掲載機種が多くなったので7ページ目に入ります。



YAMAHA CDX-900

1986年に,ヤマハが発売したCDプレーヤー。ヤマハは,1982年
のCD黎明期からすぐれたCDプレーヤーを送り出していました。この
当時,D/Aコンバーターはマルチビットタイプであり,その中でより分
解能を上げるためにハイビット化,ハイサプリング化の流れがありま
した。ヤマハはその中でもトップグループを走っており,この年,最上
級機としてCDX-2200を発売しました。その弟機として発売されたの
が,CDX-900でした。


Victor XL-V501

1986年に,ビクターが発売したCDプレーヤー。ビクターはCDプ
レーヤーの分野では,当初,他社の機種のOEMからスタートする
など,あまりブランドイメージが強くはありませんでしたが,1986
年に,筐体構造をはじめ,各部にしっかりと技術を物量を投入し
たXL-V1100を発売し,一気に評価を高めました。その弟機とし
て,当時の最新の技術を投入して大きくコストパフォーマンスを高
めて発売されたのがXL-V501でした。


KENWOOD DP-7010

1988年に,ケンウッド(現JVCケンウッド)が発売したCDプレー
ヤー。ケンウッドは,CD元年にはトリオブランドの時代から音質
の良いCDプレーヤー
を発売し,その後,DP-1100シリーズ
DP-900シリーズなど,改良・強化が施されながらすぐれたCD
プレーヤーを発売していました。そして,DP-1100シリーズの完
成形DP-1100SGの内容を受け継いだDP-8010の弟機とし
て発売されたのがDP-7010でした。


PIONEER PD-8070

1987年に,パイオニアが発売したCDプレーヤー。パイオニア
は,CDプレーヤーにおいても,早くから多くの製品展開をしてい
ました。それらは,オーソドックスに仕上げられていたゆえか,目
立つ存在ではありませんでしたが,この頃から各社が物量を投
入したモデルを展開していた中級機の価格帯にパイオニアが上
級機の技術的エッセンスを投入しつつ,前モデルより内容を強化
して発売した1台がPD-8070でした。


SONY CDP-337ESD

1987年に,ソニーが発売したCDプレーヤー。CDP-557ESD
の弟機で,CDP-333ESDの後継機にあたるCDプレーヤーで
した。しっかりと上級機の技術を継承した中身の濃い中級機とし
て,高いコストパフォーマンスを実現していました。


Lo-D DAD-005

1985年に,ローディー(日立)が発売したCDプレーヤー。ロ
ーディーは,CDのスタート当初から総合電機メーカーの力を
生かして,主要パーツの面から自社開発でスタートしたブラ
ンドで,1984年には各社に先駆けてセパレート型CDプレー
ヤーDAD-001を発売し,高い評価を得ていました。その弟
機として発売されたセパレート型のDAD-003の一体化とも
いえる弟機がDAD-005でした。


DENON DCD-1700

1987年に,デンオンが発売したCDプレーヤー。デンオンは,
デジタルオーディオにおいて高い技術を持ち,1982年のCD
スタート時も,その活躍を待ち望むオーディオファンが多くいま
した。そうした中,1983年に,全面自社開発のDCD-1800
を発売し,1986年には,高級機DCD-3300を発売しました。
そして,その弟機として発売されたのがDCD-1700でした。


PIONEER PD-T05

1990年に,パイオニアが発売したCDプレ-ヤー。パイオニアは,
映像分野でレーザーディスクを開発し,光ディスクプレーヤーの
分野ですぐれた技術を持っており,技術を生かしたCDプレーヤー
を発売していました。しかし,CDプレーヤーの分野では目立つ存
在とはいえませんでした。そんなパイオニアでしたが,この年,世
界初の「CDターンテーブルメカニズム」を搭載したCDプレーヤー
としてPD-T07とPD-T05を発売しました。


Accuphase DP-70

1987年に,アキュフェーズが発売したCDプレーヤー。アキュフェー
ズは,1986年に,CDプレーヤー1号機として,セパレート型CDプレ
ーヤー・DP-80,DC-81を発売し,音の良さで高い評価を得ていま
した。その翌年に,同社初の一体型CDプレーヤーとして発売された
のがDP-70でした。


KENWOOD DP-7020

1989年に,ケンウッドが発売したCDプレーヤー。ロングセラーモデ
ルであったDP-1100シリーズを受けついで1988年にDP-8010
が発売され,さらに1989年には後継機としてセンターレイアウトを採
用したDP-8020が発売されました。そして,その弟機として発売され
たのがDP-7020でした。


YAMAHA CDX-700

1986年に,ヤマハが発売したCDプレーヤー。このころ,D/Aコン
バーターはマルチビットタイプであり,その中でより分解能を上げる
ためにハイビット化,ハイサプリング化の流れがありました。ヤマハ
は,当時その中でもトップグループを走っており,この年,最上級機
としてCDX-2200を発売しました。その弟機として発売されたのが
CDX-700でした。


KENWOOD DP-990SG

1987年に,ケンウッド(現JVCケンウッド)が発売したCDプレー
ヤー。ケンウッドは,トリオ時代からクリアなしっかりした音のCD
プレーヤーを作っており,特に,1984年から主力モデルとして
「1100」の型番をもつシリーズを発売し,バランスの取れた性能
と音で高い評価を得ていました。この「1100シリーズ」の最終形
として1987年にDP-1100SGが発売され,しっかりした作りと
音質で高い評価を得ていました。その弟機として発売されたのが
DP-990SGでした。


PIONEER PD-717

1988年に,パイオニアが発売したCDプレーヤー。1982年にス
タートしたCDプレーヤーの分野でも,この頃になると各社ともハイ
ビット化など技術的にも音質的にも競争が激化し始めていました。
そうした流れは,売れ筋価格帯の598クラスにも波及し,そのクラ
スにパイオニアが投入したのがPD-717でした。


LUXMAN D-10

1997年に,ラックスが発売したCDプレーヤー。ラックスは,CD
レーヤーでは,比較的後発のブランドでしたが,独自のDACを搭
載したDP-07/DA-07,真空管を使用したD-107u,トップロー
ディング型の筐体のD-500X’sなど,個性的なCDプレーヤーを
発売していたブランドでもありました。そんなラックスがこの年,トッ
プモデルとして発売したCDプレーヤーがD-10でした。


SONY CDP-X777ES

1990年に,ソニーが発売したCDプレーヤー。ソニーはCDの
オリジネーターのブランドとして,初代のCDP-101以来,多く
のCDプレーヤーを作ってきました。そうした中,超高級機の「R
シリーズ」は別とすると,オーディオファン向けの主力モデルとし
て「ESシリーズ」を展開していました。その中でソニーの伝統で,
7あるいは77,777の型番を持つ機種が最上級機として存在し
ており,CDP-X777ESは当時の,「ESシリーズ」のCDプレー
ヤーの最上級機でした。


TEAC VRDS-8

1997年に,ティアックが発売したCDプレーヤー。ティアックは
もともとテープデッキ,アナログプレーヤーのターンテーブルな
ど,メカトロニクスの分野で優れた技術を生かした機器で評価
を得ていたブランドで,CDプレーヤーにおいても,1987年に
エソテリックブランドを立ち上げ,CDトランスポートのP-1で,
VRDS.機構を初めて世に送り出し,高い評価を得ていました。
そして,1992年には,ティアックブランドでも,VRDS-10
発売し,その後,VRDS-20,VRDS-7,VRDS-25・・・と,
VRDS採用機種のラインナップを広げていきました。そして,
初めて10万円を切る価格のVRDS搭載機として発売された
のがVRDS-8でした。


SONY CDP-338ESD

1988年に,ソニーが発売したCDプレーヤー。CDP-X7ESD
の弟機で,CDP-337ESDの後継機にあたるCDプレーヤー
でした。上級機の技術的内容の多くを継承し,機能と性能の両
面にすぐれた1台としてまとめられていました。ソニーとしては,
マルチビットDACを搭載した最後の世代の中級機として高いコ
ストパフォーマンスを実現していました。


Panasonic SL-PS70

1989年に,パナソニックが発売したCDプレーヤー。パナソニッ
ク(旧松下電器産業)は,この年から,普及機,中級機にはパナ
ソニックブランド,高級機にテクニクスブランドという形で使い分け
るブランド戦略をとるようになり,SL-PS70は,パナソニックブラ
ンドでの主力機として発売された戦略的モデルでした。


SONY CDP-X55ES

1989年に,ソニーが発売したCDプレーヤー。ソニーが発売したCD
プレーヤー。ソニーはCDのオリジネーターのブランドとして,初代の
CDP-101以来,多くのCDプレーヤーを作ってきました。そうした中
超高級機の「Rシリーズ」は別とすると,オーディオファン向けの主力
モデルとして「ESシリーズ」を展開していました。当初,「5」の付く型
番がトップモデルで,「3」「2」の付く型番が展開されるという形でした
が,1988年に登場したCDP-X7ESDより「7」の型番がトップモデ
ルとなり,1989年登場のCDP-X2桁シリーズでは,トップモデルに
CDP-X77ES,そして,それに次ぐ2番手にあたるモデルとして,「5」
の型番を持つ本機CDP-X55ESが発売されました。


EXCELIA XC-005

1988年に,アイワがEXCELIA(エクセリア)ブランドで発売したCDプ
レーヤー。アイワはカセットデッキ,小型のシステムオーディオなどのイ
メージが強いブランドでしたが,1987年にDATの第1号機となるXD-
001
を発売し,「・・・を超えたオーディオ」の意味を持たせたEXCELIA
ブランドを展開してデジタルオーディオ時代に実力派のDAT,カセット
デッキ
などを開発していきました。その中で,CDプレーヤーも発売さ
れ,XC-007に次ぐ弟機として発売されたのXC-005でした。

※ここに掲載された写真は,各製品のカタログからの
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