テープデッキのコーナー
PART11
オープンリールから始まった国産テープデッキの歴史。
それはカセットデッキの時代になり世界一の水準に達
したと言えるでしょう。何より,本来,会話記録用程度
にしか考えられていなかったカセットテープをハイファ
イ録音に使えるほどの性能に引き上げたのは,国産
メーカーのテープデッキたちでしょう。 
そんなテープデッキの名機,銘機を振り返ってみま
しょう。取り上げた機種が多くなってきたので表示の
時間等を考えてとうとう11ページ目に入りました。引
き続きごゆっくりご覧ください。


Technics U-76(RS-1800)

1978年に,テクニクス(現パナソニック)が発売したオープンリールデッ
キ。テクニクスは1976年にオープンリールデッキU-38(RS-1500U)
で,「アイソレートループ方式」という独自の走行系を開発
し,その安定
した走行性能が高い評価を得て,ロングランを続け,様々な機種を生み
出しました。そうした中の最上級機として発売されたのがU-76でした。


AIWA AD-5700

1975年に,アイワが発売したカセットデッキ。アイワは,日本で最初の
カセットテープレコーダーを発売したブランドで,カセットデッキの分野で,
意欲的でコストパフォーマンスにすぐれた製品を送り出していきました。
そんなアイワが,水平型デッキの時代に,同社の最高級デッキとして発
売したのがAD-5700でした。


SONY TC-K60

1978年に,ソニーが発売したカセットデッキ。同じ年に発売された高級
TC-K80の弟機として,オーソドックスにまとめられた,1ウェイ2ヘッド
デッキでした。メーター部,選曲機構など,上級機のエッセンスが受け継が
れた中級機でした。


PIONEER CT-720

1979年に,パイオニアが発売したカセットデッキ。1976年のCT-1000
の流れを汲む「フルオープンローディング方式」のカセットデッキの中級機
でした。この方式のカセットデッキの中級機であったCT-710の後継機で
した。こうした方式のカセットデッキは,当時,サンスイ,ヤマハなどいくつか
のメーカーから出ていましたが,やがて見られなくなり,CT-720は,パイ
オニアのこの方式のモデルとしては最後の世代のものでした。


Victor KD-A6

1978年に,ビクター(現JVCケンウッド)が発売したカセットデッキ。この年
アメリカの3Mがスコッチブランドでメタルテープ・”METAFINE”を発売し,
メタルテープ対応がカセットデッキの新たに必要な機能となりました。そうした
中,国産初(あるいは世界初)のメタルテープ対応デッキとして発売されたの
がKD-A6でした。


ONKYO TA-650

1980年に,オンキョーが発売したカセットデッキ。オンキョーは,当時,テー
プデッキの分野ではメジャーなブランドとはいえませんでしたが,1978年に,
基礎研究の積み重ねを生かした高級3ヘッドデッキTA-680を発売し,カセ
ットデッキの分野に力を入れ始めていました。そんなオンキョーが,いわゆる
中級機の売れ筋となっていた「598クラス」に投入したのがTA-650でした。


Victor TD-5000SA

1976年に,ビクターが発売したオープンリールデッキ。ビクターは,カセット
デッキの時代になり,多くの機種を展開し,評価を高めていったブランドです
が,1970年代には,オープンリールデッキにも多くの機種を展開していまし
た。そうしたビクターブランドのオープンリールデッキの最後の世代となった
1台がTD-5000SAでした。


marantz SD-64

1985年に,マランツが発売したカセットデッキ。マランツは,倍速録音再生
デッキやアジマス自動調整機能装備のデッキ,3ヘッドオートリバースデッキ
など,実はいくつか個性的なカセットデッキを出していたブランドでした。そん
な中,同年に発売した3ヘッドオートリバースデッキSD-74の弟機として発
売されたオートリバースデッキがSD-64でした。


SONY TC-KA5ES

1994年に,ソニーが発売したカセットデッキ。ソニーは,テープデッキにお
いて先駆者的ブランドで,カセットデッキにおいてもすぐれたモデルを多く輩
出してきました。そうした同社の3ヘッドデッキとしては最後の高級機となっ
TC-KA7ESをトップモデルとするシリーズの中の中核機として発売され
たのが,TC-KA5ESでした。


PIONEER T-1000S

1991年に,パイオニアが発売したカセットデッキ。パイオニアは,スピー
カーやアンプのイメージが強いメーカーですが,テープデッキにおいても
伝統的にすぐれた技術を持ち,1992年発売のT-1100Sは,その高性
能,ワイドレンジな録再能力などで話題となり,記憶に残る名機の1つとな
りました。ほぼ同一の外観からも分かるとおり,そのT-1100Sのベース
となったデッキ,初代モデルともいえる1台がT-1000Sでした。


AIWA AD-7600

1975年に,アイワが発売したカセットデッキ。アイワは,日本で最初の
カセットテープレコーダーを発売したブランドで,カセットデッキの分野で
意欲的でコストパフォーマンスにすぐれた製品を送り出していきました。
そうしたアイワ初のコンポスタイルのカセットデッキがAD-7600でした。


PIONEER CT-520

1979年に,パイオニアが発売したカセットデッキ。パイオニアは,ス
ピーカーでスタートしたブランドで,すぐれたスピーカーを多く作ってい
ました,そして,回転系機器であるプレーヤー,テープデッキにおいて
もすぐれた製品群を出していました。そんなパイオニアは,1979年
に,メタルテープ対応を前面に打ち出し,FLレベルメーターを搭載し
CT-920CT-720,CT-620,CT-520という,型番の末尾に
「-20」のついたカセットデッキを1980年代に向けてシリーズ展開
しました。その中で,598という売れ筋価格帯に投入された,末弟
に当たる機種がCT-520でした。


Victor KD-A5

1978年に,ビクター(現JVCケンウッド)が発売したカセットデッキ。
この年,アメリカの3Mがスコッチブランドでメタルテープ・”METAFINE”
を発売し,カセットデッキの側にメタルテープへの対応が求められるよ
うになりました。そうした中,この年の11月に,ビクターはKD-A6を発
売し,国産初(世界初)のメタルテープ対応カセットデッキとなりました。
そして,この年の12月に,弟機として発売されたのがKD-A5でした。


AIWA AD-FF60

1982年に,アイワが発売したカセットデッキ。アイワは,コストパ
フォーマンスと性能のバランスがとれたすぐれたカセットデッキを
開発・製品化していたブランドでした。そんなアイワは1980年代
に入り,デザインイメージを大きく変え,技術的にもマイコン等を
積極的に導入した,よりコストパフォーマンスにすぐれた新シリー
ズ(AD-FF8,AD-FF7R,AD-FF6,AD-FF5,AD-FF3)を展
開し,1982年には,その後継となるシリーズとして「AD-FF2桁
シリーズ」AD-FF90AD-FF70,AD-FF60を発売しました。


PIONEER CT-770

パイオニアが,1980年に発売したカセットデッキ。パイオニアは,
1979年に,高級カセットデッキCT-A1を発売し,その翌年,そこ
で開発された技術的エッセンスを生かしてCT-970を発売しまし
た。その弟機として発売されたのがCT-770でした。


KX-7060S

1994年に,ケンウッド(現JVCケンウッド)が発売したカセット
デッキ。シングルウェイの3ヘッドデッキで,当時のケンウッドブ
ランドの製品群に共通して,比較的手頃な価格帯ながら,最新
のドルビーSタイプを搭載するなど,オーソドックスに音質を追
求した1台でした。


PIONEER CT-9

1975年に,パイオニアが発売したカセットデッキ。パイオニアは
カセットデッキにおいてこの年,「正立ホールド」「オール前面操作」
を実現した新しいシリーズを展開していきました。そのシリーズの
最上級機として発売されたのがCT-9でした。


EXCELIA XK-005

1988年に,アイワがEXCELIA(エクセリア)ブランドで発売した
カセットデッキ。当時アイワはEXCELIA(エクセリア)ブランドを展
開し,音質重視の高性能なカセットデッキやCDデッキ,DATデッ
キを発売していました。そして,エクセリアブランドのカセットデッ
キの中でXK-009XK-007に次ぐ末弟として売れ筋価格帯
の6万円クラスで発売されたのがXK-005でした。

※ここに掲載された写真は,各製品のカタログからの抜粋で,
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