テープデッキのコーナー
PART9

オープンリールから始まった国産テープデッキの歴史。
それはカセットデッキの時代になり世界一の水準に達
したと言えるでしょう。何より,本来,会話記録用程度
にしか考えられていなかったカセットテープをハイファ
イ録音に使えるほどの性能に引き上げたのは,国産
メーカーのテープデッキたちでしょう。 
そんなテープデッキの名機,銘機を振り返ってみま
しょう。取り上げた機種が多くなってきたので表示の
時間等を考えてとうとう9ページ目に入りました。引き
続きごゆっくりご覧ください。





Lo-D D-3500

1974年に,ローディー(日立)が発売したカセットデッキ。ローディーは,
1973年に3ヘッドデッキD-4500を発売し,ナカミチと並んで3ヘッド
デッキの先駆者となりました。そんな最高級機D-4500をより身近にし,
完成度を高めた1台がD-3500でした。


TEAC C-3

1979年にティアックが発売したカセットデッキ。同社のプレステージモデ
C-1C-2といったシリーズの末弟にあたる機種でした。「Cシリーズ」
は,測定器をも思わせるような精悍なデザインに,精度の高いメカニズム
を投入したシリーズで,オープンリールデッキで高い技術と人気を誇って
いたティアックらしく,C-3も使いこなしがいのある1台となっていました。


Nakamichi482

1979年に,ナカミチが発売したカセットデッキ。1973年に世界初の3
ヘッドカセットデッキ1000さらに700を発売し,世界中を驚かせ,すぐ
れた性能で高い評価を得ていたナカミチはカセットデッキの優れた製品
群を展開していきました。こうしたカセットデッキの技術の積み重ねから
ナカミチは,1979年に一気にカセットデッキの新製品群を発売しました。
そうした中,登場したのが,「480シリーズ」で,その最上級機が482で
した。


Victor KD-970SA

1975年に,ビクター(現JVCケンウッド)が発売したカセットデッキ。ビク
ターは,多くの機種を投入してテープデッキの分野に台頭し,独自のノイ
ズリダクションシステム,センダスト合金を使用したヘッドなどすぐれた技
術を発揮していました。KD-970SAは,当時のビクターのコンポタイプ
のカセットデッキのトップモデルとして発売された1台でした。


SONY TC-5350SD

1974年に,ソニーが発売したカセットデッキ。ソニーとしては初の正立
透視型のメカニズムを採用したカセットデッキで,後のカセットデッキの
主流となる形を確立したといえる1台で,テープデッキの分野で高い技
術を持っていたソニーならではのカセットデッキでした。


AIWA AD-FF70

1983年に,アイワが発売したカセットデッキ。アイワは1980年代に入り,
デザインイメージを大きく変え,技術的にもマイコン等を積極的に導入した
よりコストパフォーマンスにすぐれた新シリーズを発売し,人気を博していま
した。そのトップモデルAD-FF8はコンピューターチューニングシステムまで
搭載した高いコストパフォーマンスを誇っていました。その後継機にあたる機
種がAD-FF70でした。


SONY TC-4350SD

1974年に,ソニーが発売したカセットデッキ。ソニーとしては初の重ね置
きができるコンポーネント型カセットデッキで,独特のスロットインタイプの
メカニズムが特徴でした。


Lo-D D-500

1976年に,ローディー(日立)が発売したカセットデッキ。ローディーは,
1973年に3ヘッドデッキD-4500を発売し,ナカミチと並んで3ヘッド
デッキの先駆者となりました。そうした中,同社の3ヘッドデッキ・第3弾
として思い切った低価格で発売されたのがD-500でした。


TRIO KX-800

1980年に,トリオ(現JVCケンウッド)が発売したカセットデッキ。当
時のトリオは,カセットデッキの分野では,あまりメジャーなブランドで
はありませんでしたが,1977年にKX-9000,1979年にKX-1000
と3ヘッド構成のカセットデッキを発売し,カセットデッキへの意欲を見
せていました。そうした中,カセットデッキのエントリークラスの主力機と
して発売されたのがKX-800でした。


TEAC A-400

1975年に,ティアックが発売したカセットデッキ。オープンリールデッキ
時代からすぐれた技術を示してきたティアックは,カセットデッキにおい
ても,すぐれた製品を発売し,1972年には, 水平型ながら,前面に操
作部を配置した,後のコンポスタイル(前面操作型)の走りといえるデザ
インの
A-450を発売し,高い評価を得ていました。そんなティアックが
初めて重ね置きも可能なコンポスタイルのカセットデッキとして発売した
のがA-400でした。


SANSUI SC-9

1978年に,サンスイが発売したカセットデッキ。サンスイは,カセットデッ
キの分野では,メジャーとはいえませんでしたが,正立透視型のカセット
デッキが主流になる時代に入ると,カセットテープを直接装着する「ダイ
レクトマチック」と称するメカニズムを採用したカセットデッキのシリーズ
を発売しました。そして,そのシリーズの最上級機として発売された高
級デッキがSC-9でした。


AKAI GX-F71

1982年に,アカイが発売したカセットデッキ。オープンリールデッキ
の時代からすぐれた技術を発揮してきたアカイが,当時,それまでの
技術や経験を生かし,使いやすさと性能をトータルにレベルアップした
新しいシリーズとして「TOTAL ADVANCE DECK」を発売しました。
その中で最上級機GX-F91に次ぐ機種として発売されたのがGX-F71
でした。


Victor KD-2

1977年に,ビクターが発売した可搬型カセットデッキ。ビクターは「ナ
マロクデッキ」の商品名で可搬型カセットデッキを複数機種出し,頑張
りを見せていました。そして,その中でも,より小型化したモデルとして
発売されたのがKD-2でした。


TEAC R-777X

1984年にティアックが発売したカセットデッキ。同社の歴代オート
リバース機の最高峰のR-999Xの弟機で,3モーターDDメカニズ
ムで録再オートリバース機構,そしてdbxを搭載するなど,ティアッ
クの技術力と意地が感じられる1台となっていました。


Lo-D D-99

1981年に,ローディー(日立)が発売したカセットデッキ。ローディー
は,世界初のコンビネーションヘッドを搭載した3ヘッドデッキ,世界初
のコンピュータによるオートチューニング機構搭載したカセットデッキを
発売するなど,高い技術を誇りました。特に,プレステージモデルにあ
たるD-4桁シリーズでは,画期的なモデルを開発・発売していました。
そして1981年に発売された,D-4桁シリーズの集大成的な1台である
D-2200MBの技術を生かし,より一般的なモデルとしてほぼ同時期
に発売されたのがD-99でした。


OPTONICA RT-6

1979年に,シャープがオプトニカブランドで発売したカセットデッキ。
当時,新しい高性能テープとしてメタルテープが登場し,各社が対応
デッキを開発,発売していきました。そうした中,オプトニカブランドで
発売したメタルテープ対応の主力モデルがRT-6でした。


SONY TC-2300

1971年に,ソニーが発売したカセットデッキ。ソニーは1968年
に,TC-2120からステレオカセットデッキをスタートし,オープン
リールデッキ時代からのすぐれた技術を発揮していました。そして
初のオートリバース機能付きのカセットデッキとして発売されたの
がTC-2300でした。


LUXMAN K-12

1978年に,ラックスが発売したカセットデッキ。ラックスは,ド
コーダーの工場を買収してカセットデッキの分野に参入し,メカ
ニズムやアンプ系など,徹底的にこだわった超弩級カセットデッ
5K50を開発しました。その際に得られた技術やノウハウを
生かして同時期に開発されたカセットデッキがK-12でした。


YAMAHA K-9

1981年に,ヤマハが発売したカセットデッキ。ヤマハのカセット
デッキは,1970年代のTCの型番をもつシリーズからスタートし,
独自の魅力を放っていました。そして,1978年のK-1そして
K-2を手始めとして,1979年には,K-3K-6と,Kから始ま
る型番のカセットデッキを展開していきました。そして,K-3の後
継機として登場したのがK-9でした。


TEAC A-650

1975年に,ティアックが発売したカセットデッキ。当時のティアッ
クの最上級機にあたり,同社初のコンポーネントスタイルカセット
デッキA-400同様に重ね置き可能なコンポーネントスタイルを採
用し,さらにこの後,主流となっていく正立透視型メカニズムを搭
載するなど,画期的な内容を持っていました。

※ここに掲載された写真は,各製品のカタログからの抜粋で,
 その版権・著作権等は,各オーディオメーカーにあります。
 したがって,これらの写真を無断で転載等することは,法律
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