M80の写真
ONKYO  M80
2WAY 3SPEAKER BASS-REFLEX SYSTEM  ¥88,000

1977年に,オンキョーが発売したスピーカーシステム。オンキョーは,1975年に,大口径ウーファーによる2
ウェイシステムM6のプロトタイ プを発表し,翌年発売しました。鳴りっぷりの良さで好評を得て,ベストセラーモ
デルとなり,「Mシリーズ」として展開されていきました。1977年,「Mシリーズ」はマークUとなり,さらに,より
大型の上級機としてM80が登場しました。

Mシリーズ

M80は,一見3ウェイのフロア型システムに見えますが,「Mシリーズ」の一員として,2ウェイシステムをベー
スにして,スーパートゥイーターを加えた形のシステムになっていました。板厚20mmの硬質パーティクルボー
ドを採用したL・R専用のバスレフ型キャビネットは,内容積90リットルで,システム総重量34kgという堂々た
る大型のフロア型システムとして構成され,「Mシリーズ」共通の高能率・広ダイナミックレンジ(出力音圧レベ
ル95dB/W/m・最大出力音圧レベル115dB/W/m)のシステムとなっていました。

ウーファーユニットW3505Cは,31cmの大口径のコーン型で,大入力に強く微小入力に対する追従性にも
すぐれたマルチコルゲーション付シートコーンが採用されていました。駆動系は,230,000maxwellの総磁
束を空隙部に確保した180φ×95φ×15mmの大型マグネットを使用した磁気回路と,大口径78φmmの
ロングボイスコイルによる強力なものが搭載されていました。エッジには,軽量で適度の内部ロスをもち経年
変化に強く,リニアリティもよい,特殊成型ゴムエッジが採用され,ダンパーには,強度が高く履歴現象の少な
い超耐熱性樹脂積層板・蝶ダンパーが採用され,しっかりしたサスペンション系ともあいまって,しっかりとリニ
アリティが確保されていました。さらに,コーン紙とボイスコイルの接合部には亜鉛合金による補強リングを設
けて,振幅歪を低減し,強度の高いアルミダイカストフレームを採用することで,不要な共振を抑えていました。

M80のウーファー蝶ダンパー

トゥイーターユニットTW519Aは,5cm口径のコーン型で。カーボン繊維主体の複合材と高分子化合物を成
型した構造で,新開発の材料をコーン紙およびドーム部に採用し,軽量で高剛性の振動板としていました。
駆動系は,110φ×60φ×15mmという大口径のウーファー用にも匹敵する大型・重量級のマグネットを使
った強力な磁気回路が搭載されていました。

スーパートゥイーターTW406Bは,3.5cm口径の複合型で,ヤング率が高く軽量なチタン振動板と,軽量か
つ内部ロスの大きいカーボンコーンを組み合わせた複合型のダイヤフラムが搭載され,30kHzまで,高能率
で過渡特性のよい高域再生能力が実現されていました。

スーパートゥイーター

M80には,「Mシリーズ」共通の特徴の一つである「モードセレクター」が搭載されていました。これは,通常見ら
れるトゥイーター等のユニットごとに音圧レベルを変えるレベルコントロールに対して,ユニット相互のクロスオー
バーの変化まで考慮に入れた再生音エネルギーの分布を代表的な3つのパターン(通常のフラットなパターン,
高・低音を強調したパターン,中高音を抑えめにしたパターン)に切り換えるようにしたもので,聴く音楽や部屋の
状況,好みに応じて簡単に切り換えが楽しめるうようにした機能でした。さらに,スーパートゥイーターには,3段
階のレベルコントロールが搭載されていました。

以上のように,M80は,「Mシリーズ」の最上級機として,余裕ある容積のキャビネットともあいまって,より余裕
ある低音再生が実現し,スーパートゥイーターの採用により,高域特性も強化され,ワイドレンジでスケールの大
きな音が実現していました。当時,M6の陰に隠れ,意外と地味な存在となっていましたが,フロア型としてコスト
パフォーマンスにすぐれた1台だったと思います。


以下に,当時のカタログの一部をご紹介します。



一段と鮮やかな広ダイナミックレンジ
マークUを中心に,ゆとりと迫力の
Mシリーズ。
大編成ソースも粒だちよく,ゆとりの
再現。格調のフロアータイプ


◎大編 成の音楽もラクにこなせるフロアータイ プ>
◎迫力ある音楽を再生する大口径ウーファ
◎高域特性のよい5cmラジエータ・トゥイータ
◎3.5cmチタンラジエータ・スーパートゥイータ
◎LR対称型・高級フロアータイプ・キャビネット
◎最適モードが選べる3段階モードセレクター




●主要定格●

形式 2ウェイ3スピーカバスレフ型
インピーダンス 6Ω
最大入力 100W
出力音圧レベル 95dB/W/m
最大出力音圧レベル 115dB/m
再生周波数範囲 25〜30,000Hz
クロスオーバー 1500Hz
キャビネット内容積 90リットル
使用スピーカー ウーファ:31cmコーン型(W-3503C)
トゥイータ:5cmコーン型(TW-519A)
スーパートゥイーター:3.5cm複合型(TW-406B)
寸法 470W×805H×381Dmm
重量 34kg
その他 前面操作型3段階モードセレクター
スーパートゥイーターレベルコントロール
サランネット着脱式
※本ページに掲載したM80の写真,仕様表等は,1978年5月の
ONKYOのカタログより抜粋したもので,オンキョー株式会社に著
作権があります。したがって,これらの写真等を無断で転載,引用
等をすることは法律で禁じられていますのでご注意ください。

                        
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