PART7
現在,セパレートアンプを出しているメーカーは限られて
いますが,かつて多くのメーカーが意欲作を発表し,魅
力的で個性的なモデルがたくさんあったのがこのセパレ
ートアンプ部門です。各メーカーが各々こだわりをもって
やりたいことをやったというものが数多く見られ,音の上
でもメーカーごとの特徴が最もよく表れていたかもしれま
せん。このコーナーもついに7ページ目に入りました。ど
うぞ,ごゆっくりご覧ください。
Victor EQ-7070
1978年に,ビクターが発売したプリアンプ。同社の
「Laboratoryシリーズ」の中でもグレードの高さを誇
る「7070シリーズ」のプリアンプで,フォノイコライザー
としての性能を追求した1台でした。
Victor M-7070
1978年に,ビクターが発売したパワーアンプ。
「Laboratoryシリーズ」の「7070シリーズ」のパ
ワーアンプで,革新的な内容を持った,ビクター
の中でも個性派の1台でした。
Nakamichi610
1976年に,ナカミチが発売したコントロールアンプ。
カセットデッキ・ナカミチ600を核として同社が展開し
ていた「600シリーズ」の一員でした。コントロールア
ンプとミキシングコンソールを兼ね備えたような作りは
テープデッキで名をはせていたナカミチらしいもので
した。
Nakamichi620
1976年に,ナカミチが発売したパワーアンプ。
「600シリーズ」の一員のパワーアンプで,他の
「600シリーズ」と同様の傾斜したパネルをもつ
ユニークなデザインのパワーアンプでした。
LUXMAN C-06
1987年に,ラックスが発売したコントロールアンプ。
フォノイコライザーアンプを独立させ,ラインアンプと
して性能を追求するなど,CD時代ならではの設計
が行われ,完成度が高められていました。
LUXMAN M-06
1987年に,ラックスが発売したパワーアンプ。ラッ
クスらしく純A級動作により,滑らかな音質を実現し
たパワーアンプで,その音にもデザインにも独自の
魅力があったと思います。
LUXMAN M-07
1987年に,ラックスが発売したパワーアンプ。1983
年発売の純A級動作の超弩級アンプM-05を直接継
承したともいえる内容を持ち,さらに重量級,超弩級の
パワーアンプとなっていました。
Accuphase P-600
1983年に,アキュフェーズが発売したパワーアンプ。
大出力モノラルパワーアンプM-100のステレオ化モ
デルともいえますが,当時のアキュフェーズのステレオ
パワーアンプのトップモデルとして,高い完成度を実
現していました。
MICRO CL-M2DC
1989年に,マイクロが発売したプリアンプ。フォノ入力
も持たず入力セレクター+アッテネーターという形の徹
底したシンプルな回路構成と,パーツや筐体への物量
投入が特徴で,「ラインプロセッサー」と称していました。
Aurex SY-77
1976年に,オーレックス(東芝)が発売したプリアンプ。
オーレックスブランドとして初のプリアンプで,機能や回路
のシンプル化,高品質パーツの投入といった,後のオー
レックスブランドのセパレートアンプ群に共通する特徴が
既に見られる1台です。
Aurex SC-77
1976年に,オーレックス(東芝)が発売したパワーアンプ。
SY-77とのペアを想定されたパワーアンプで,パワーアンプ
らしからぬ薄型のすっきりした筐体にしっかりと物量が投入
され,癖のない素直な音を持った1台でした。
Accuphase C-202
1987年に,アキュフェーズが発売したプリアンプ。CDが本
格化した時代に登場しただけに,CDへの対応を優先に,シ
ンプルにまとめられたプリアンプで,エントリーモデルながら
ライン入力専用の設計により,すぐれた性能を実現していま
した。
Accuphase P-102
1987年に,アキュフェーズが発売したパワーアンプ。人気
モデルP-500の弟機といった感じで,一見目立たないモデ
ルでしたが,純A級動作,バランス構成と,意欲的な設計が
なされた実力機でした。
DENON PRA-1000
1983年に,デンオン(現デノン)が発売したプリアンプ。同
社のセパレートアンプのエントリーモデルとして,上級機
の技術をしっかりと継承し,コストパフォーマンスの高い
1台となっていました。
DENON POA-1500
1983年に,デンオンが発売したパワーアンプ。ペアとなる
PRA-1000と同様に,エントリーモデルながら,上級機の
技術,デザインイメージ等を継承し,コストパフォーマンス
の高い1台となっていました。
SANSUI C-2302VINTAGE
1992年に,サンスイが発売したコントロールアンプ。
C-2301VINTAGEをモデルチェンジし,大幅にグ
レードアップした,同社史上最高級機ともいえるコン
トロールアンプで,贅を尽くした内容を誇る1台でした。
ONKYO P-307
1978年に,オンキョーが発売したプリアンプ。当時オ
ンキョーがアンプの分野で展開していたインテグラシ
リーズの中でも思い切ってグレードが高められたモデ
ルで,多くの面で,その後の同社のセパレートアンプ
の原型となった1台でした。
ONKYO M-507
1978年に,オンキョーが発売したパワーアンプ。P-307
とのペアを想定して作られた大型のパワーアンプで,それ
までのインテグラシリーズに比べ,大きくグレードを上げた
内容を持ち,この後の同社のパワーアンプの原型となった
モデルでした。
Technics SU-A4
1979年に,テクニクス(現パナソニック)が発売したコント
ロールアンプ。当時の同社のコントロールアンプとしては,
超弩級機SU-A2に次ぐ高級機で,テクニクスらしく性能と
機能のバランスがとれたモデルでした。
Technics SE-A3
1979年に,テクニクスが発売したパワーアンプ。超弩級
機SE-A1に次ぐパワーアンプで,同社が当時展開してい
た「ニュークラスA」方式のアンプとしては最上級機にあた
る1台で,SU-A4とのペアを想定されたモデルした。