PART6
国産スピーカーは個性がないとよく言われますが,
どうしてなかなか個性的な音を聴かせてくれたり,
個性的なスタイルをしていたり,思いっきり贅沢に
作られていたり,先端技術を取り入れていたり・・と,
かつての名機・銘機たちはとても印象的でした。
機種が多くなったので,ついに6ページ目に入りま
す。
Victor SX-521
1988年にビクターが発売したスピーカーシステム。
SX-511の後継機といった存在ですが,大きく設計
方針や音の方向性が変わっており,SXシリーズ原
点の音に近いものとなっていたように思います。
PIONEER CS-955
1977年にパイオニアが発売したスピーカーシステム。
CS-3000の流れを受け継ぐ大型のブックシェルフ型
スピーカーで,ワイドレンジを目指した意欲的な設計が
特徴でした。
ONKYO Scepter3001
1989年にオンキヨーが発売したスピーカーシステム。
一見普通のトールボーイ型のスピーカーシステムに見
えますが,個性的な作りと構成をもった1台でした。
TRIO LS-100
1980年にトリオが発売したスピーカーシステム。
2ウェイのシンプルな構成の手ごろな価格のエン
トリーモデルながら,バランスのとれた音と性能が
高く評価されていた1台でした。
PIONEER S-701
1986年にパイオニアが発売したスピーカーシステム。
ロングセラーモデルS-180シリーズの後継機として発
売された,同社の中級機の主力モデルでした。
PIONEER S-707
1987年に,パイオニアが発売したスピーカーシステム。
前年に発売されたS-701の後継機で,エンクロージャー
をはじめ,各部に大幅に物量が投入され,強化されていま
した。
Technics SB-MX7
1987年に,テクニクスが発売したスピーカーシステム。
平面型ユニットを主力に押し出していたテクニクスが,
「598戦争」の中に投入したモデルで,バランスのとれ
た音を持っていました。このクラスのライバルとの激し
い競争の中,やや目立たないモデルになっていた感が
ありましたが実力派の1台でした。
Victor SX-500
1988年に,ビクターが発売したスピーカーシステム。
名機SX-3の現代版とも進化形ともいえる1台で,美
しい仕上げと音楽を楽しめるスピーカーとして,モデル
チェンジをしながらロングセラーとなりました。
ONKYO SL-1
1978年に,オンキョーが発売したスーパーウーファー
システム。アンプ内蔵型で,メーカー製らしくシステムと
してバランスのとれた設計がなされたスーパーウーファー
として,ロングセラーモデルとなりました。
TRIO LS-800
1982年に,トリオ(現ケンウッド)が発売したスピーカー
システム。トリオの実験的高級機LS-1000の弟機で,
デザイン的にも設計思想的にも共通点の多いコストパ
フォーマンスの高い中級機でした。
DENON SC-R88
1986年に,デンオン(現デノン)が発売したスピーカー
システム。スピーカーにおけるいわゆる「598戦争」の中
に投入されたスピーカーで,しっかりと物量が投入された
コストパフォーマンスの高い1台でした。
DENON SC-880
1988年に,デンオン(現デノン)が発売したスピーカー
システム。SC-R88Zの後継機といえる機種で,デン
オンの598クラスの大型ブックシェルフスピーカーとして
は最後のモデルとなった1台で した。
KENWOOD SW-CX1
1993年に,ケンウッドが発売したスーパーウーファーシ
ステム。いわゆるAV用のスーパーウーファーではなく,
オーディオ再生用を想定した重量級のスーパーウーファー
で,高い低域再生能力をできるだけコンパクトにまとめ
ようとした設計が特徴でした。
Victor JS-55
1976年に,ビクターが発売したスピーカーシステム。
密閉型2ウェイシステムのベストセラー機SX-3シリー
ズとはまた違った方向をねらった,バスレフ型の3ウェ
イモデルで,手頃なサイズと価格ながら,バスレフ方式
の中で,音質改善をめざした意欲作でした。
YAMAHA NS-500
1976年に,ヤマハが発売したスピーカーシステム。
型番やデザインからも分かるように,NS-1000シ
リーズの弟機的システムとして発売されたもので,
バスレフ型のエンクロージャーなど,また違った音の
魅力を持っていました。
Technics SB-M2
1982年に,テクニクスが発売したスピーカーシステム。
同社自慢のハニカムディスク平面型ユニットを全面的に
採用した大型の3ウェイシステムで,高い性能を誇る1台
でした。
OTTO SX-1155
1976年に,オットー(三洋電機) が発売したスピーカー
システム。海外製のすぐれたスピーカーコーンを使用する
など,本格的な内容をもつ中級機で,当時の家電メーカー
系ブランドのオーディオへの注力が感じられる1台でした。
OPTONICA CP-4500
1975年に,オプトニカ(シャープ)が発売したスピーカー
システム。当時オーディオブランドとして立ち上げられた
オプトニカは,ガウス社との提携をはじめ,スピーカーに
も力を入れていました。そんな中で発売された,実力派
の中級機でした。
YAMAHA NS-1200classics
1987年に,ヤマハが発売したスピーカーシステム。
スピーカーのハイテク素材競争の様相もあったこの
時期に,あえて自然素材系のユニットを搭載した比
較的大型の3ウェイシステムで,音の方向性もまた
異なったものとなっていました。
KENWOOD LS-M7
1989年に,ケンウッドが発売したスピーカーシステム。
598戦争の後に登場した中級機で,積み上げてきた技
術を生かしながら,さらりと肩の力の抜けた設計と音づ
くりが見られるようになっていました。
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