X-2000Rの写真
TEAC X−2000R
4TRACK 2CHANNEL                 
BI−DIRCTIONAL OPEN REEL TAPE DECK
                        ¥239,000
ティアックが1984年に発売したオープンリールデッキ。EEポジションというカセットテープでいうハイポジション
のテープが使える規格のモデルで,優れた性能を誇りました。カセットデッキに押されたオープンリールデッキ
が,復権を目指したEEポジションでしたが,結局オープンリールデッキ自体がほとんど見られなくなってしまい
ました。その音質と長時間録音においては非常に優れていたのですが,やはり使い勝手が一般向きではない
ことが災いしたのでしょう・・・。カセットデッキがメタルテープで性能アップし,差が縮まったたことが大きかった
のでしょうか・・・。それともデジタル録音機の登場が大きかったのでしょうか・・・。                 

X−2000Rは,4トラック往復録音再生(オートリバース)で,テープスピードは19cm/s,9.5cm/sのオープ
ンリールデッキでした。他に2トラック38cm/S機のX−2000Mもありました。最も大きな10号リール使用時,
19cm/sで,往復3時間,9.5cm/sで往復6時間の録音再生が可能で,しかもEEテープの使用により性能も
アップし,19cm/sで従来の38cm/sの性能に匹敵し,30〜40,000Hzの周波数特性を可能にし,さらに,
半分のスピードの9.5cm/sでも30〜24,000Hzの周波数特性が可能でした。このように圧倒的な性能を
誇りましたが,テープの単価も高く,記録時間あたりのコストも高かったため,編集用,FMエアチェック用の録
音マスター機として売り出したメーカーの思惑とは別に,マニア以外には受けなかったのでしょう。その小細工
の必要ない自然な音は素晴らしかったのですが・・・。                                 
 
ヘッドは,3ヘッドを往復双方向用にそれぞれ専用に配置した6ヘッド構成!で,さすがに走行系に自由度の大
きい,余裕のあるオープンリールデッキです。録音,再生ヘッドは当時の最先端の非結晶金属製コバルトアモル
ファスヘッドで,優れた耐摩耗性と磁気特性を誇りました。                               

走行系は,クローズドループデュアルキャプスタンとフルテンションサーボメカニズムで走行の安定を図り,変調ノ
イズも低減していました。ヘッドブロックも超精密なものでプロ用機並に固定ヘッド方式でがっちりとしたヘッドブロ
ックを構成していました。                                                    

ノイズリダクションシステムとしてdbxを採用し,テープのヒスノイズを激減し,ダイナミックレンジ115dBを実現して
いました。                                                             

5桁のLEDリニアカウンターを搭載し,正確な時間表示とCES(コンピュートマチックエディットシステム)による,自
在な編集ができました。カセットデッキとの連携により同期してカセットにダビングする機能を持っていたのです。長
時間録音のマスター機としての用途を考えていたものですが,デジタル録音機の時代になり,そのメリットも色あせ
てしまったかもしれません。(マニアはDATに向かった?)                                 

オープンリールデッキは,このように優れた特性を多く持っていましたが,時代の波に押されほとんど姿を消してしま
いました。しかし,そのアナログならではの自然な音質と,メカの安定度は今も忘れることはできません。(といって
も自分で所有したことはありませんが・・・。)EEポジションも起死回生とはならなかったのです。しかし,本機が名
機であったことは間違いないと思っています。                                         
 
 
 

以下に,当時のカタログの一部をご紹介します。

 



 サウンドの極限に挑む   
かつてない超高域成分が,新たな感動を呼び起こす。
 ティアックのX−2000R  
       −The Open−  
◎周波数特性30〜40,000Hz(40〜33,000Hz±3dB)
  耐摩耗性に優れたCA(コバルト・アモルファス)ヘッド。  
◎精密ヘッドブロック。アジマス精度,テープ走行特性に優れ
  た固定ヘッド方式。                        
◎歪率0.4%,ハイスルーレート。低歪率位相補正高速広帯
  域イコライザーアンプ。
◎高性能テープの出現に対応した
  規準録音レベル185nWb/m+6dB             
◎ダイナミックレンジ115dB,SN比100dB獲得。
  dbx(TYPET)NRシステム。                 
◎変調ノイズ特性改善。CLD(クローズドループデュアル)
 キャプスタン&フルテンションサーボシステム。
◎マイコンによる正確な編集。CES(コンピュートオートマチッ
  クエディットシステム)メカニズム。
◎ハイクオリティサウンド,EEポジション。
 
 

●仕様●  

トラック方式 4トラック・2チャンネルステレオ
リール 26形(10号),17形(7号)
ヘッド 消去(フェライト)×2 
録音(コバルト・アモルファス)×2 
再生(コバルト・アモルファス)×2
モーター キャプスタン用(FGサーボDC)×1 
リール用(スロットレスDC)×2
駆動方式 クローズドループデュアルキャプスタン
テープ速さ(偏差) 19cm/s,9.5cm/s(±0.5%)
ワウ・フラッター  19cm/s:0.03%(W.RMS) 
9.5cm/s:0.04%(W.RMS)
早巻時間 100秒以内(17形リール550m)
周波数特性 
 (総合)
19cm/s:30〜40,000Hz 
  (40〜33,000Hz±3dB −20VU) 
9.5cm/s:30〜24,000Hz 
  (40〜22,000Hz±3dB −30VU)
SN比 
 (総合)
 65dB(WTD,1kHz,3%3次高調波ひずみ率)(dbx OUT) 
100dB(WTD,1kHz,3%3次高調波ひずみ率)(dbx IN) 
バイアス・消去周波数 150kHz
録音レベル 185nWb/m+6dB:0VU
ダイナミックレンジ 115dB(dbx IN,1kHz,ピークレベル)
ひずみ率(総合) 0.4%(1kHz,185nWb/mレベル)
ステレオチャンネルセパレーション 50dB(1kHz)
入力端子 マイク:0.25mV/−72dB 
    (適合インピーダンス200Ω以上)
出力端子 ライン:60mV(入力インピーダンス50kΩ) 
ライン:0.45V(入力インピーダンス10kΩ以上) 
ヘッドホン:最大100mV(8Ω)
電源 100V AC,50/60Hz,70W 
最大外形寸法 432(W)×456(H)×268(D)mm
重量 21kg
※本ページに掲載したX−2000Rの写真,仕様表等は1984年5月のTEACのカタ
 ログより抜粋したもので,ティアック株式会社に著作権があります。したがって,これ
 らの写真等を無断で転載・引用等することは法律で禁じられていますのでご注意くだ
 さい。                                         
   
  
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