プリメインアンプのコーナー
PART8
国産プリメインアンプは,海外製にはない思い切った物量を
投入したモデルなどなかなか個性的なモデルがそろってい
たと思うのは私だけでしょうか。かつて国産オーディオ界が
華やかなりしころには,そんな個性的で魅力的なプリメイン
アンプたちがそろっていました。プリメインアンプのコーナー
も8ページ目となりました。



OTTO DCA-650

1973年に,オットー(三洋電機)が発売したプリメインアンプ。
三洋電機がオーディオ専用ブランドとして立ち上げたオットー
(OTTO)ブランドは中身のしっかりした製品群を送り出してい
ました。そんなオットーが正攻法で設計し作り上げた中級クラス
のプリメインアンプの主力機がDCA-650でした。


YAMAHA CA-R1

1976年に,ヤマハが発売したプリメインアンプ。CA-1000シリーズ
で高い評価を得てプリメインアンプでのブランドイメージを確立したヤ
マハが,1970年代後半に展開していった「CA-※1シリーズ」の中
核機として開発発売したのがCA-R1でした。


SANSUI AU-7700

1974年に,サンスイが発売したプリメインアンプ。サンスイは,
伝統的にプリメインアンプにすぐれた製品を送り出してきたブラ
ンドでした。そんなサンスイのプリメインアンプは,1965年発売
の管球式プリメインアンプの名機AU-111以来,3桁ナンバー
で数々の名機を発売していきました。そんな3桁シリーズの後を
受けて登場した4桁ナンバーの新シリーズのプリメインアンプの
主力機として発売されたのがAU-7700でした。


Technics SU-9400

1975年に,テクニクス(現パナソニック)が発売したプリメイン
アンプ。テクニクスが1974年にスタートさせた「9000番シリー
ズ」のコントロールアンプSU-9200,パワーアンプSE-9200
のペアをプリメインアンプとして一体化したモデルがSU-9400
でした。


marantz PM-90

1991年に,マランツが発売したプリメインアンプ。1980年代
にヨーロッパのフィリップス傘下に入って以降,アメリカ・マラン
ツのイメージを継承したアメリカンなデザイン,伝統的な左右対
称のデザインから,PM-95,PM-80など,フィリップスブラン
ドの影響も感じさせるヨーロピアンな落ち着いたデザインのプリ
メインアンプが発売されていきました。そうした中,当時の高級
機,PM-95のイメージを継承しつつ,20万円を切る価格帯に
突如出現した強力なプリメインアンプがPM-90でした。


Victor A-X5

1979年に, ビクターが発売したプリメインアンプ。いわゆる
「ノンスイッチングアンプ」で,ビクターは「スーパーA」の名称を
つけて,この年「ノンスイッチングアンプ」の1号機として,パワー
アンプM-7050を発売しました。そして同じ年,「スーパーA」方
式のプリメインアンプA-X9,そして弟機のA-X5を発売しました。


Accuphase E-303X

1983年に,アキュフェーズが発売したプリメインアンプ。
同社のプリメインアンプの第2弾で,ロングセラーモデル
E-303のデジタルオーディオの時代に対応した第2世代
モデルがE-303Xでした。


ONKYO A-808

1978年に,オンキョーが発売したプリメインアンプ。この年に
オンキョーがプリメインアンプのDCアンプ化の流れの中で,
サーボ技術を全面的に導入し発展させたプリメインアンプの
新しいシリーズのトップバッターとして発売したのが,A-808
でした。


SANSUI AU-D907

1978年に,サンスイが発売したプリメインアンプ。サンスイは
1976年に,AU-607,AU-707を発売し,「07シリーズ」を
スタートさせました。その後の「07シリーズ」の躍進の始まりと
いえるモデルで,最上級機の907として初めて登場したのが
AU-D907でした。


SONY TA-F5

1977年に,ソニーが発売したプリメインアンプ。ソニーはこの
年,新たな高効率電源パルスロック電源を搭載したプリメイン
アンプTA-F6Bを発売しました。それに続き,より手頃な価格
帯に投入され,パルスロック電源の基本方式であるパルス電
源を搭載して発売された,当時のソニーのプリメインアンプの
主力モデルがTA-F5でした。


TRIO KA-7700D

1976年に,トリオ(現JVCケンウッド)が発売したプリメインア
ンプ。トリオは1976年に国産初のDCパワーアンプ搭載のプ
リメインアンプKA-9300を発売し,DCアンプブームを巻き起
こしました。その弟機として発売されたのがKA-7700Dでした。


ONKYO A-711

1973年に,オンキョーが発売したプリメインアンプ。1969年
に,プリメインアンプの「インテグラシリーズ」をスタートさせたオ
ンキョーは,最上級機インテグラ701でアンプ技術の評価を高
めました。そして,その4年後に発売された次の世代の「インテ
グラシリーズ」の最上級機がA-711でした。


SANSUI AU-α777DG

1988年に,サンスイが発売したプリメインアンプ。1982年の
CDプレーヤーの発売により,デジタル オーディオの時代が到
来し,デジタルオーディオを生かすべく,D/Aコンバーター内蔵
型アンプを各社が開発していました。AU-777DGはサンスイ
としては初のDAC内蔵型モデルでした。


TRIO KA-7500

1975年に,トリオ(現JVCケンウッド)が発売したプリメインアン
プ。トリオはエレクトロニクス分野で高い技術をもちFMチューナー
で高い評価を受け,アンプの分野でもプリメインアンプを中心に
すぐれた製品を送り出していました。特にこの年・1975年には
左右独立電源を提唱したKA-7300などの話題となったモデル
を発売しました。そうした中,KA-7300の上級機として発売され
たのがKA-7500でした。


Technics SU-A808

1999年に,テクニクス(現パナソニック)が発売したプリメイ
ンアンプ。テクニクスは1993年に,上級のセパレートアンプ
SU-C7000,SE-A7000等の開発で得られた回路技術,
部品技術,構造設計等を用いて開発したプリメインアンプと
してSU-A900を発売しました。その後継機として発売された
のがSU-A808でした。


Lo-D HA-5300

1976年に,ローディー(日立)が発売したプリメインアンプ。
ローディーは,この年,「ダイナハーモニー方式」を発表,採
用し,大出力を実現したパワーアンプHMA-8300,プリメ
インアンプHA-630を発売しました。そして,この年の末に
「ダイナハーモニー方式」のプリメインアンプ第2弾として,
HA-5300を発売しました。


SANSUI AU-D907F

1980年に,サンスイが発売したプリメインアンプ。サンスイは
1976年に,AU-607,AU-707を発売し,「07シリーズ」を
スタートさせました。この「07シリーズ」がロングセラーとなり,
サンスイの主力となっていくことになりました。1978年にダイ
ヤモンド差動回路を搭載した「AU-Dシリーズ」が発売され,
その最上級機AU-D907の次の世代のモデルとして登場した
のがAU-D907Fでした。


YAMAHA CA-S1

1978年に,ヤマハが発売したプリメインアンプ。ヤマハ
は,CAに続く型番でプリメインアンプを数多く発売し,特に
CA-1000シリーズで高い評価を得てプリメインアンプの
ブランドイメージを確立しました。その後CA-S1,CA-R1,
CA-G1,CA-Z1,CA-A1等の「CA-※1」の型番を持つ
プリメインアンプを発売し,その中の最上級機がCA-S1で
した。


PIONEER SA-8800

1974年に,パイオニアが発売したプリメインアンプ。パイ
オニアは,当時SAの型番でプリメインアンプを発売し,バ
ランスのとれた設計で評価を得ていました。そして,この年
SA-9900を頂点としたSA4桁型番の新しいシリーズを発
売し,その中でも,当時の売れ筋価格帯の主力モデルが
SA-8800でした。


PIONEER SA-8800Ⅱ

1976年に,パイオニアが発売したプリメインアンプ。パ
イオニアは,1974年にSA4桁型番の新しいシリーズを
発売し,その中の売れ筋価格帯のモデルSA-8800
同クラスの中でシェア1位となり,ベストセラーとなりまし
た。しかし1975年にトリオが。KA-7300を発売すると
一気に人気を奪われることになってしまいました。そうし
た中パイオニアが,翌年発売したSA-8800の大幅強
化モデルがSA-8800Ⅱでした。

※ここに掲載された写真は,各製品のカタログからの抜粋で,その版権・
 著作権等は,各オーディオメーカーにあります。したがって,これらの写
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