CDプレーヤーのコーナー
PART6
CDプレーヤーは比較的新しいコンポーネントです。
といっても1982年に初めて商品化され,すでに
その歴史も40年近くになります。CDプレーヤーが
登場したときのあの大騒動もずいぶん昔のことに
なってしまいました。技術の進歩の早い分野ですが
印象に残る名機・銘機も数多くあるように思います。
掲載機種が多くなったので6ページ目に入ります。





SONY CDP-502ES

1984年に,ソニーが発売したCDプレーヤー。1982年の
CD元年,ソニーは,1号機CDP-101を発売しCD時代を
スタートさせました。翌年の1983年にCDP-101をベース
にした第2世代機として,CDP-701ES,CDP-501ES等
を発売しました。そして,第3世代機としてメカニズム等を一
新した新しいシリーズが発売され,そのリファレンスともいえ
るモデルがCDP-502ESでした。


MICRO CD-M2000X

1992年に,マイクロが発売したCDプレーヤー。マイクロは
マイクロ精機の社名の通り,すぐれた精密金属加工技術を
生かしてアナログプレーヤーの分野ですぐれた製品を多く発
売し,高い評価を得ていました。CD時代に入り,重量級アナ
ログプレーヤーに力を注いでいましたが,そんな中,1987年
に,CDプレーヤーCD-M2を発売し独特の存在感を放って
いました。その翌年,CD-M100を発売し,大きくデザイン
イメージを変えで発売された同社最後のCDプレーヤーが
CD-M2000Xでした。


YAMAHA CDX-993

1998年に,ヤマハが発売したCDプレーヤー。ヤマハは,
1982年のCD黎明期からすぐれたCDプレーヤーを自社
開発して送り出し,マルチビット方式のD/Aコンバーターの
時代にも,ハイビット化,ハイサンプリング化の動きの中で
トップグループを走っていました。そして,1990年代には
1ビット方式へのシフトを進め,超弩級機として,GT-CD1
GT-CD2を発売しましたが,それ以降は,比較的手頃な
価格のモデルが中心になっていきました。そうした中,中級
機ながら当時の同社のフラッグシップモデルとして発売され
たのがCDX-993でした。


SONY CDP-X77ES

1989年に,ソニーが発売したCDプレーヤー。ソニーが主力
モデルとして展開していた「ESシリーズ」の中で,ソニーの伝
統で,7あるいは77,777の型番を持つ機種が最上級機とし
て存在していました。このCDP-77ESの世代から,1ビット系
のD/Aコンバーターへと移行していくこととなりました。


marantz CD-650

1986年に,マランツが発売したCDプレーヤー。当時,ソ
ニーとともに1982年に登場したCDプレーヤーのオリジ
ネーターであったフィリップス社とともにCDプレーヤーの
設計・製造にあたっていた日本マランツは,1985年に,
フィリップスのベルギー工場で作られたCD-34を発売し,
高い評価を受けていました。その後もフィリップス社と関
係の深いモデルを発売してきたマランツが,この年発売し
た主力モデルがCD-650でした。


Nakamichi CDPlayer2

1990年に,ナカミチが発売したCDプレーヤー。ナカミチ
は,1984年のOMS-70からCDプレーヤーをスタートし,
この年から1988年まで,OMSから始まる型番のCDプ
レーヤーを発売していきました。そして,1990年になり,
CDPlayer2(¥99,800),CDPlayer3(¥79,800)
CDPlayer4(¥49,800)という新しいシリーズを展開し
その中の上級モデルがCDPlayer2でした。


Victor XL-Z531

1989年に,ビクター(現JVCケンウッド)が発売したCDプ
レーヤー。1982年にスタートしたCDは,1986年頃にな
ると,各社がオーディオ機器の売れ筋価格帯の598クラス
に力の入ったコストパフォーマンスにすぐれたモデルを投入
し始め,競争が激化していきました。そうした中,ビクターも
1987年のXL-Z511,1988年のXL-Z521と,発売した
モデルが人気となり,その後継機として発売されたのが
XL-Z531でした。


KENWOOD DP-7050

1993年に,ケンウッド(現JVCケンウッド)が発売したCD
プレーヤー。ケンウッドのCDプレーヤーはロングセラーモ
デルで音質の面でも評価を得ていたDP-1100シリーズ
経て,1988年のDP-8010ではコストパフォーマンスも高
められ,翌1989年のDP-8020では,センターメカニズム
が採用されるなど,着実に改良・強化されていきました。そ
して,1991年のDP-7040では,DACが1ビット系となり,
その後継機として発売されたのがDP-7050でした。


NEC CD-816

1989年に,NECが発売したCDプレーヤー。すぐれたデジ
タル技術,半導体技術を持つNECは,CDプレーヤーにおい
て,前年の1988年に,世界初の16倍オーバーサンプリング
方式のデジタルフィルターを採用したCD-830DSを発売し,
高い技術を示していました。その弟機として発売されたのが,
CD-816でした。


marantz CD-880J

1988年に,マランツが発売したCDプレーヤー。当時,CD
プレーヤーのオリジネーターであったフィリップス社とともに
CDプレーヤーの設計・製造にあたっていた日本マランツは,
1985年に,フィリップスのベルギー工場で作られた戦略的
モデルCD-34を発売し,高い評価を受けていました。その
後もフィリップス社と関係の深いモデルを発売してきたマラン
ツは,この年,高級機CD-95,CD-99DRを発売し,こうし
た中,中級機として発売したのがCD-880Jでした。


STAX CDP QUATTRO

1986年に,スタックスが発売したCDプレーヤー。スタックス
はコンデンサー型ヘッドホンで有名なブランドですが,コンデ
ンサー型のマイク,カートリッジ,スピーカー,ヘッドホン,さら
にセパレートアンプなどを頑固に作ってきたブランドで,独特
の高品位な音は熱心なファンをつくってきました。そんなスタッ
クスが作り上げた,CDプレーヤーの1号機がSTAX CDP 
QUATTROでした。


KENWOOD DP-7060

1994年に,ケンウッド(現JVCケンウッド)が発売したCDプ
レーヤー。ケンウッドのCDプレーヤーは,1991年発売の
DP-7040からDACが1ビット系となり,その後継機として
1993年にはDP-7050が発売され,さらに,その後継機
として発売されたのがDP-7060でした。


ONKYO DX-30

1983年に,オンキョーが発売したCDプレーヤー。前年の
1982年に,各オーディオメーカーからCDプレーヤーの1
号機が次々と発売され,CDがスタートしたCD元年,オン
キョーは1号機DX-5を発売しました。¥250,000という
高価格もあり,ヒット作とはなりませんでしたが,ここでの経
験や技術を生かして,コストパフォーマンスを高めた2号機
がDX-30でした。


YAMAHA CDX-1000

1987年に,ヤマハが発売したCDプレーヤー。この当時,
D/Aコンバータといえばマルチビットタイプが主流で,その
中でより分解能を上げるためにハイビット化,ハイサンプリ
ング化の競争が起こり,ヤマハはその中でもトップグルー
プを走っていました。この年,CDX-2000を最上級機とし
て,CDX-1000,CDX-800といったシリーズを発売し,
このシリーズの中級機として,コストパフォーマンスを高め
たモデルがCDX-1000でした。


Nakamichi OMS-40

1986年に,ナカミチが発売したCDプレーヤー。ナカミチ
は,1984年にCDプレーヤーの1号機としてOMS-70
OMS-50を発売し,1986年には,その第2世代となる
OMS-70ⅡOMS-50Ⅱを発売しました。その弟機と
して発売されたのがOMS-40でした。


Technics SL-P500

1985年に,テクニクス(現パナソニック)が発売したCDプレー
ヤー。テクニクスは,CD元年の1982年第1号機SL-P10を発
売し,翌年の1983年には,第2世代機としてSL-P8,SL-P7
を発売しました。1984年には,SL-P8の後継機としてSL-P3
を発売し,その後継機として発売されたのが第4世代機ともいえ
るSL-P500でした


DENON DCD-1500

1985年に,デンオン(現デノン)が発売したCDプレーヤー。デン
オンは,1972年には業務用PCM録音機の第1号機を実用化し
たブランドで,デジタルオーディオにおいては伝統的にすぐれた技
術を持っていました。1983年に,初の自社開発のDCD-1800
を発売し,翌年の1984年には,リモコン付属の改良モデルとして
DCD-1800Rを発売しました。そして,その弟機ながら,より進歩
した内容を持って登場したのがDCD-1500でした。


marantz CD-63

1982年に,マランツが発売したCDプレーヤー。ソニーとともにCDプ
レーヤーのオリジネーターであったフィリップス社とともにCDプレーヤー
の設計・製造にあたっていた日本マランツは,フィリップスの技術を生
かし,1982年に,フィリップスブランドの第1号機CD-100とほぼ同一
といえるCD-63をマランツブランド初のCDプレーヤーとして発売しま
した。


KENWOOD DP-1000

1985年に,ケンウッド(現JVCケンウッド)が発売したCDプレー
ヤー。ケンウッドは,1982年にCDプレーヤー第1号機L-03DP
をオーレックス(東芝)との共同開発で発売し,音質の良さで高い
評価を受けていました。その後,自社開発のDP-1100シリーズ
がロングセラーモデルとなり,ブラッシュアップが続けられていきま
した。そして,1985年にDP-2000を発売し,その弟機として発
売されたのがDP-1000でした。


SONY CDP-333ESD

1986年にソニーが発売したCDプレーヤー。ソニーは,1984
年の第3世代機CDP-552ESDでデジタル出力を備えたCD
プレーヤーとD/AコンバーターDAS-702ESを他社に先がけ
て発売し,1985年には内容を強化したCDP-553ESD,D/A
コンバーターDAS-703ES
で高い評価を受け,翌年,後継機
としてCDP-555ESDを発売しました。その弟機として発売さ
れたのがCDP-333ESDでした。

※ここに掲載された写真は,各製品のカタログからの
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